走行距離が20,000kmに到達したADV150、どこでも走って行けるマルチスクーターです。
今回は駆動系のリフレッシュとしてベルト交換とベアリングの打ち直しを行いました。
作業は400Xオフローダーの番長さんにお願いし、私は横で手順を見ながら教わる形となりました。

どうも
以下はその作業の記録です。
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準備するもの
交換する部品
- ウエイトローラー
- ドライブフェイス
- スライドピース
- ムーバブルドライブフェイス(※ドライブフェイスとのセット交換推奨)
- ベルト(Vベルト)
- ベアリング(2種類:内側・外側)
専用で準備する工具
- ユニバーサルホルダー
- パイロットベアリングプーラー
- ユニバーサルプーリーホルダー
- ベアリングドライバー
- スナップリングプライヤー
ベルトカバーを外す
ドライブベルトカバーを外します。周囲のボルトを全て外すため、長さや位置を混同しないように外した順に並べて保管します。

外すために専用のソケットを使います。
丁寧に取り外しました。
クランクケース内部の確認
カバーを外すとドライブフェイス、ドリブンフェイス、ベルト、クラッチが見えます。このタイミングで割れや摩耗がないか点検します。
プーリーを外す
プーリーはユニバーサルホルダーで固定し、22mmソケットを使用してナットを外しました。

ホルダーがずれないように、きちんと噛ませてから回すと安全です。

プーリー脱着用ロック付きユニバーサルプーリーホルダー
LOOKGOU
【用途】原付スクーターのプーリー(歯車タイプのドライブフェイス)と、クラッチアウターを脱着する際、空回りを防止するための特殊工具です。
ウエイトローラーを交換
ドライブフェイスを外すと奥にウエイトローラーがあります。
摩耗していたため、PCX用の軽量タイプに交換しました。

ローラーの向きや配置を確認してから組むと良いですよ。

純正部品 ウェイトローラーセット PCX125/150 JF56/KF18
HONDA (ホンダ)
ドリブンフェイスを外す
クラッチ側のドリブンフェイスはユニバーサルホルダーで固定し、19mmソケットでナットを外します。

無理にこじらず、水平にゆっくり外すのがポイントです。
ベルト交換
摩耗したベルトを外し、内部をパーツクリーナーで清掃。



ベアリングを抜く
ベアリングは2種類あり、まずはパイロットベアリングプーラーを使って中央の小さいベアリングを抜き



パイロットベアリングプーラー工具 セット 8-29mm
Quitoka
ユニバーサルプーリーホルダーを使って外側の大きいベアリングを慎重に引き抜きました。
中央のCクリップ(サークリップ)をプライヤーで外します




斜めに力をかけず、ゆっくり真っ直ぐ引き抜くようにしてくださいね
新しいベアリングを打ち込む
新しいベアリングを打ち込む際は、まずスプリングや内部パーツを正しい向きにセットしておきます。



ドリブンフェイス組み立て時、グリスを新品に交換。
その後、ベアリングドライバーのシャフト型工具を使用し、中央のナットを締め込む方法で徐々に圧入しました。
ハンマーで強く叩かず、レンチを回しながら均等に入れています。

強く叩かず、ゆっくり締め込むことで確実に真っ直ぐ入ります
スムーズに回ることを確認します。

ユニバーサルプーリーホルダー 75~160(φmm) 19-798
(STRAIGHT/ストレート)
プーリーを組み戻す
フロントのプーリーを新品に交換し、ベルトを抑えながら取り付けました。

ドリブンフェイスを広げてベルトを噛ませるときはかなり力が要るため、
広がりすぎないよう注意してドライブフェイスまで差し込んでいます
ナットは規定トルク54N·m(バリアー)、49N·m(クラッチ)でトルクレンチを使用して締め付けます。

締め付けた後に何回かドライブフェイスを手で回してやること。
カバーを取り付ける
カバーを清掃後に戻し、ボルトを均等に締めます。

取り付け後に隙間がないか確認しておくと安心です
作業後の確認
エンジンを始動し、異音や振動がないか確認します。

最初の100kmはゆっくり走るように
まとめ
駆動系の作業は難易度が高いですが、番長さんのおかげで無事完了しました。
加速や静粛性が向上しとても満足です。