気温が上がってくるこの時期、エンジンの熱対策として気になるのが冷却系のメンテナンス。
今回は、そんな大事な役割を担う「クーラント液(冷却水)」を、HONDA 400Xで自宅整備してみました。
この記事では、クーラント交換の手順や注意点、実際に行って感じたポイントを、分かりやすくまとめていきます。
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クーラント液の容量(400X)

- ラジエター本体:1.4L(実際に入るのは約1.1L)
リザーバータンク:約0.12L

事前に準備するもの
- ホンダ純正クーラント(青)
- ラジエターキャップが外せる工具
- ドレンボルト用レンチ(M8)
- 受け皿(冷却水が垂れても安心)
- ゴム手袋、ウエス、漏斗 など
クーラント交換手順(400X)
STEP1:古い冷却水を抜く
- ラジエター下部のドレンボルトを外し、古いクーラントを排出。
- リザーバータンク内の残り液も、できるだけ抜いておく。
STEP2:右カウルを取り外す
- ラジエターキャップへアクセスするため、右サイドカウルを取り外す必要あり。
STEP3:ラジエターキャップを開ける【注意点あり】
- 必ずエンジンが完全に冷えている状態で作業を行うこと。
※注意:キャップを開けると内圧が抜け、一気にドレイン口からクーラントが噴き出します
やらかしました・・・
STEP4:ドレンボルトを締める(締め付けトルク)
- 締め付けトルク:13N·m
- ※過剰トルクはラジエーター側のネジ山を損傷する恐れがあるため注意
STEP5:ラジエターへクーラントを注入
- キャップを開けた状態で、冷却水を“なみなみ”と注ぐ。
- この段階ではまだキャップを閉めない。
STEP6:リザーバータンクにも冷却水を補充
- アッパーレベルまで適量を注入。
- 入れすぎた分は走行後や冷却後に、下部ホースから自動排出される。
STEP7:エンジンを始動し、エア抜き作業を実施
- ラジエターキャップを開けたままエンジンを始動。
- サーモスタットが開弁する80℃付近で水位が下がるため、そのタイミングで再度クーラントを補充。
STEP8:ラジエターキャップをしっかり締める
- 満タンにした状態でキャップを閉める(約1.1Lが目安)。
STEP9:ファンが作動するまでアイドリング
- クーリングファンが作動したらエンジンを停止。
STEP10:冷却後のリザーバー液面を再確認
- 翌日以降、冷却時にリザーバータンクからあふれる場合がある。
- 液面が下がっていれば再度補充。屋外・受け皿の用意がベター。
クーラント交換の注意点まとめ
- 一部抜き換えでもOKだが、可能であれば全量交換が理想。
- 濃度が薄くなると冷却性能が落ちるため、補充液の濃度にも注意。
- エア抜き不足はオーバーヒートの原因になるため確実に行う。
- 火傷のリスクがあるため、高温時のキャップ開封は厳禁。
400Xのクーラント交換を終えて
今回はDIYで400Xのクーラント交換を行いましたが、手順を押さえておけば思ったよりも難しくありませんでした。
何より、自分で整備することでバイクへの愛着がさらに深まるのを実感しました。
手をかけた分だけ、走る楽しさも増してくる気がします。
これからクーラント交換に挑戦しようと思っている方の参考になれば嬉しいです。